足の甲やすねの疲労骨折の原因と症状とは? 治療方法とテーピングも

疲労骨折の症状と原因

疲労骨折は多くのスポーツ選手に起こりがちな怪我だ。ここでは疲労骨折の症状や原因のメカニズム、発生しやすい部位や治療法などをお伝えし、チームのスポーツ活動において深刻な怪我が起こることを少しでも防止していく。

疲労骨折は何気ない、軽い鈍い痛みから始まるため、対処が遅れてしまったりする。運動をやめれば痛みが治まったり、レントゲンで確認しづらいため、痛みを押して運動を続けることで大きな障害に繋がってしまうケースもある。運動の負荷が上がるときに発生しがちなこの症状のことをしっかりチェックしておこう。

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足の甲やシンスプリントの疲労骨折の原因や症状について


疲労骨折の原因と症状、治療法について

疲労骨折とは、激しい運動を継続的に行うことによって起こる骨折のことだ。転倒や衝突などの一度の大きな力によって骨折するのではなく、動くことによって小さな力が継続して骨の特定の部位に繰り返しかかることで、ある時に細かいひびが入るケースが多い。マラソンでのランニングフォームなど、特定の動作での運動を繰り返し行う競技に多く見られる。

運動量を大きく変えるような時期、競技カテゴリーが上がる進学後の部活動や合宿などの追い込み時期、ブランクのある運動不足の選手が急激にハードな練習を立て続けに行うようなときには注意が必要だ。特にカテゴリーが変化する時には、今までの筋力では受け止めきれないストレスが骨にかかったり、適切なフォームで行えないほどの難度のメニューや反復回数をこなさなくてはならなかったりする。スタミナが足りなかったり、環境の変化に頭と体が追いつききれていない状況では、疲労骨折が起こりやすい。

初期では骨に疼くような痛みを感じ、当該部位を押すと痛く、見た目は腫れているが内出血は認められないのが特徴だ。だが病院にいっても、骨の内部組織での異変が映らないため、単純なレントゲン写真では骨折を確認できないことが多い。レントゲンでは疲労骨折してから2~3週間後の仮骨形成(骨膜反応)まで、疲労骨折を確認できないのだ。このため初期の場合はMRIや骨シンチグラフィーといった別の診断方法が有効だとされる。

運動をやめると痛みが引いて自然に歩けるケースがあるため軽視されがちだが、痛みというのは基本的に体からのSOSなので絶対に無視をしないように。小さな痛みだとしても次第に常に痛い状況が続くようになり、完全骨折に結びついてしまうこともあるため万全の注意が求められる。安易な我慢で痛みを放置したり、アイシングなどの応急処置でごまかしたり、仲間を無理に運動させるようなマネは絶対にしないこと。完治には最大3か月ほどの治療期間が必要だとされる。痛みに気づかないふりをするツケは大きい。必ず医師の診断を仰ごう。

治療に当たってはギプスなどで固定しなくてもよいので、当該部位を安静に保つこと。日常生活で痛みが出なくなっても油断をしないこと。バランスの良い食事で栄養を取り、よく眠ることが効果的な早期回復方法だ。

参考記事:簡単でわかりやすい、スポーツ選手にも役立つ栄養と食べ物ガイド
参考記事:すぐに寝れる、疲れもとれる、ぐっすり気持ちいい眠りのポイント2つ

また治療期間中は疲労骨折に至った原因を見極めて、再発予防のための適切な対策を取ろう。身体全体の筋力や安定性・柔軟性が足りないのだとしたら、筋トレやストレッチやバランス力のトレーニングが必要だろう。

技術的に適切ではないフォームがくせづけられているのかもしれない。スタミナがなくてフォームを保てていないならエアロバイクやプールでの水中トレーニングが有効なリハビリになるだろうし、練習メニューの負荷や反復回数を見直す必要があるかもしれない。靴や練習場所を変えることも検討しよう。怪我していてもよく探せば、復帰のためにできることがたくさんあるはずだ。

足の甲、中足骨疲労骨折の原因とテーピング

疲労骨折がもっとも起こりやすい箇所が足の甲だ。中足骨疲労骨折と言われるこの部位の疲労骨折は、特に足の人差し指(第二中足骨)と中指(第三中足骨)の骨に起こりやすい。足の甲が痛いときは疲労骨折を疑ってみよう。

足の裏はアーチ構造によって衝撃をうまく吸収している。これによって私たちは歩く、走る、跳ぶといった自分の体重からくる衝撃をうまく処理して運動することができている。しかし外反母趾や土踏まずが消える偏平足でアーチ構造が失われたり、オーバートレーニングで足裏の筋肉が疲労してしまうと、衝撃を処理することができずに中足骨にダイレクトに衝撃がかかってしまう。これが疲労骨折の原因になる。

参考記事:扁平足の有効な治し方とインソールの解説、足裏の痛みの原因と矯正法

もしもこの部位が疲労骨折を起こした場合は安静にするとともに、インソールなどでアーチ構造を回復させる措置や、筋疲労を起こす要素を除去することが重要な対処法になる。足の裏の筋疲労の対策については、温めたうえで周辺部位のストレッチを行うこと、自分の動きを見直すことが有効だ。詳しくは下記の足底筋膜炎の記事を参考にしてほしい。

参考記事:足の裏のツラい痛みを簡単に治す! 足底筋膜炎の原因と治し方を解説

運動をしなくても仕事をどうしても休めないことがあったり、日常生活でなかなか安静にしづらい部位のため、テーピングが必要なケースもあるだろう。下に足のアーチを保つためのテーピング動画を貼っておいたので、参考にしてみよう。



すね、脛骨の疲労骨折とシンスプリント

足の甲に続いて疲労骨折が多いのがすね(主に脛骨)だ。この部位の疲労骨折はシンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)との違いを見極めるのが難しい。シンスプリントはすねの骨の下方3分の1あたり、10cmほどの範囲に鈍い痛みが走る。筋肉痛とは違い、筋肉がすねの骨膜を引っ張って起こる立派なスポーツ障害なので注意しよう。

対してすねの疲労骨折は、もう少し上のあたりに発生しやすく、痛みの範囲も局所的なものになる。すねの上部は走りによる痛み、中ほどの痛みはジャンプによる痛みのことが多いようだ。

脛骨疲労骨折とシンスプリントは主な原因がすねの周辺の筋肉の疲労だといわれること、運動をやめると痛みが治まったり、レントゲンでのチェックが難しい場合があること、などの点で似通っている。シンスプリントは骨膜の炎症だが、すねの部分に過度な負担がかかっている点で放っておくと疲労骨折に繋がる危険性がある。また、シンスプリントでなくても疲労骨折をしているケースもある。以下に挙げる記事で、シンスプリントについての基礎的な知識も頭に入れておこう。

参考記事:すねが痛い、シンスプリントの治療のためのストレッチやテーピング

両者とも基本的に安静にするのが一番のケアだけれど、痛みをシンスプリントによる炎症だと高をくくって放置してしまい、実は骨の異常だった、ということになってはいけない。シンスプリントは初心者病だとも言われることもあり、アイシングをしながら競技を継続しつつ痛みが引くのを待つ人も多い。疲労骨折が悪化して深刻な傷害を負う前に、整形外科の診察を受けたりMRIをとるなど必要な治療を受けるようにしよう。

細心の注意を払おう

簡単な説明になったが、疲労骨折は他にも肋骨や腰、かかとや膝にも起こり得る。少しの疼痛だからといって甘く見ないようにしてほしい。また、チーム内で誰かが痛みを訴えた時は、安易な判断をせずに必ず専門医に診せるようにしてほしい。もしあなたのチームが「痛みなんて関係ない、頑張れよ」と言ったとしても、あなたは「そんなのは関係ない、私は病院に行く」と言っていい。

疲労骨折はレントゲンに写りにくいこと、足のアーチや筋疲労に繋がる要素に気を配ること、シンスプリントとの混同に気を付けることなど、基礎的な知識を頭に入れておくと良い。軽はずみな判断で怪我を悪化させることほど後悔することはない。
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