バスケットのシャッフルオフェンスの特徴と基本の動き方、条件を解説

シャッフルオフェンス

シャッフルオフェンスは1950年代に発祥したオフェンスシステムだ。バスケットボールの歴史にベーシックなパターンオフェンスとして名を刻むくらいの効果を持つこのオフェンスは、以来たくさんのコーチに支持され、多くのチャンピオンチームに導入されてきた。

このオフェンスの最大の利点は、ビッグマンがいないチームにもオフェンス面での活路を見出せる点にある。ということは、ほとんどのチームにとって取り組んだり、仕組みを理解する価値のあるオフェンスだということだ。この記事ではシャッフルオフェンスの基本的な動き方について学んでいこう。

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シャッフルオフェンスの動き方と解説


シャッフルオフェンスの特徴

このオフェンスは5人が連動して動き、ハイポスト付近のスクリーンを利用した連続的な攻撃を仕掛けるものだ。そして最大の特徴は、5人のプレイヤーが連続してそれぞれの役割を入れ替わり立ち代り、シャッフルしてこなすことになるということだ。この動きはコートの全面に渡って展開されるため、相手ディフェンスにもコートのあらゆる箇所での適切な守り方を強いることができる。

つまり相手チームに鈍重なビッグマンがいる場合などは、このオフェンスは自然と平面のギャップを作り出すことになる。これがシャッフルオフェンスが背の低いチームに向いている作戦だといわれる理由だ。言葉で言うよりも、まずは図で理解してみよう。

シャッフルオフェンスの基本的なやり方

シャッフルオフェンス

シャッフルオフェンスの基本的な形は上記の図から始まる。まずはこの形をしっかりと抑えよう。ここから始まる動きは原則的に、これを反転させた形を逆サイドで作るものになる。ここで振ってある番号は識別のためのもので、ポジションごとの約束事があるわけではないので注意してほしい。

シャッフルオフェンスボールはウィングからトップを通って、逆サイドの上がってきた③へ渡る。②はハイポストの⑤のスクリーンを受けてボースサイドへカットしていく。これが一番初めのカットだ。②はパスアンドランの形で走り出すことで、ディフェンスを置き去りにする可能性を高めることができる。
③はカットを待つ前に、シュートやドライブが可能ならば勝負にいくように。パスだけを狙っているとカットされやすいので、自分で攻める積極性を見せて、実際に攻めていこう。

シャッフルオフェンス

②にボールがわたらなかった場合、次に逆サイドの④がまたも⑤のスクリーンを受けてボールサイドのハイポスト(エルボー)へ飛び込んでいく。パスがもしも渡ればジャンプシュートかカットインで攻めてしまおう。
②はあらかじめローポストのエリアを空けるためにコーナーへ出ておくこと。コーナーでボールをもらう動きをしっかりすることが、④へのヘルプディフェンスを消すコツだ。ボールを実際にもらったのなら、シュートを狙うか、手薄なベースラインへ思い切ってドライブしよう。

シャッフルオフェンス

④にもボールが渡らなかった場合、①がダウンスクリーンを行い、⑤をトップに出してシュートを狙わせよう。これがダメな場合は、①はウィングに開いてボールを受けるように動く。

シャッフルオフェンス

さて、ここまででコート上のポジショニングが、当初の形から鏡のように反転した形になったことがわかると思う。ということは、同じようなカットとスクリーンの動きを再び始めることができるというわけだ。

反転したのは5人のポジショニングだけで、個々人の役割も完全に同じわけではないことに注意してほしい。一番初めのカットを担った②は、反転した場合は二番目にカットしてハイポストに飛び込んでいく役目になる。このように、動きを繰り返すたびに5人が担う役割がチェンジしていくのがシャッフルオフェンスの特徴なのだ。

1番目のカット→
2番目のカット→
ハイポストのスクリーナー→
トップでボール経由からのダウンスクリーン→
ウィングのパッサー→
1番目のカット→……

ディフェンスに読まれた場合のパターンを作ろう

これまでの動きがベーシックなシャッフルオフェンスのパターンだが、当然ディフェンスもこれを読めば対応してくることになる。しかしいくつかの単純な工夫をすることで、ディフェンスの頑張りの裏をつくことができる。

シャッフルオフェンス

この上の図では、本来トップへパスを渡さなければならないシチュエーションで、赤い丸のディフェンスに思い切りディナイされてしまいパスが出せない。この場合は⑤にパスをしてしまおう。⑤に入った瞬間、①が裏を切ってバックドアのようにゴール下に走りこもう。関係性がよければ緑の矢印のパスが通るはずだ。もしパスが入らなくても、③のマークマンにスクリーンをかけてトップにあげてあげる。

ボールサイドでは、パスを出した後②が④に対してスクリーンをかけるように下がり、④は⑤からのパスを受けてシュートを狙おう。シュートが打てなくても、同じくらいのタイミングで逆サイドの③がトップに上がってくるはずなので、パスをさばいて①へ展開し、ベーシックなパターンに入っていくことができる。

シャッフルオフェンス

①がディナイされ、⑤にもパスが入らない場合は、逆サイドの③をハイポストにあげてみよう。③のマークマンがびったりついてきてボールをもらえない状況になるのなら、ディナイされている⑤に裏パスが入るはずだ。逆に言えば、③のディフェンスが⑤への裏パスを警戒すれば③はボールをもらえるはずだ。

③はボールを持ったらシュートを狙おう。図のように⑤とのハイロー、または①とのピンチポストも狙える。

シャッフルオフェンス

①にボールが入った場合、③がボールを繋がなければならないが、ここで非常に厳しくディフェンスされるケースもある。この場合、緑の矢印のようにバックカットを狙ってみよう。もしくは①がそのままドリブルでウィングに降りていって、③とポジションを変わっても構わない。

③がウィングにたどり着くタイミングで、②が基本どおりのハイポストを経由するカットを仕掛ける。トップ側に回るのが読まれるようなら、思い切ってベースライン側を狙いにいっても構わないだろう。

これ以外にも、シャッフルに対応してくるようなディフェンスについては、逆をつくようにチャンスメイクしたり、ドリブルやクリアを駆使してフォーメーションを作り直すパターンを用意できる。チームごとに約束事を作り上げて共有することで、ベーシックなパターンを基礎にそのチームにあったオフェンスを作っていけるのだ。

これ以上のパターンを知りたいのなら、下のリンクに動き方のフラッシュがあるので参考にしてほしい。

参考リンク:シャッフルオフェンスのオプションパターン

シャッフルオフェンスの導入利点と条件

すでに述べたように、このオフェンスは背の小さい選手ばかりのチームに向いているとされる。アウトサイドとインサイドというような役割の分業がなく、身体を張ってインサイドでボールをもらうようなことをしなくても、パスとカットの連続でペイントエリア付近に脅威を生み出すパターンがいくつもできるからだ。

しかしこれは決してお手軽な戦術というわけではない。パターンを覚えること自体は難しくはない。だが、アウトサイドのシュート力、チャンスを見極めて走りこんだり逆を突く判断能力、ボールをしっかりと扱い、繋いでステップを踏めるファンダメンタル、ここぞという時はスピードで身体を寄せてシュートをねじ込める得点能力が、5人には必要になってくるだろう。

基本がシャッフルオフェンスを作る
以上がシャッフルオフェンスの概要になる。繰り返して言うが、これを練習したからといってよいオフェンスが展開できるとは限らない。あくまでも基礎がしっかりとした選手が必要なのだ。他のオフェンス方法について知りたい方はこちらも参考にしてみよう。悩めるあなたのヒントになるはずだ。

参考記事:ブルズとレイカーズを優勝させた、トライアングル・オフェンスの解説
参考記事:バスケのオフェンスの動きの考え方、パッシングゲームの攻め方の話
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