バスケのシュートのコツと、入るフォームを自分で探す方法について

バスケのシュートの打ち方のコツ

バスケットボールのシュートをもっと決めたいと願うなら、初めに大切なことを言おう。あなたのシュートの打ち方には、まだ可能性が眠っている。

シュートは正しい打ち方で打てば、しっかりとリングを通ってくれる。それが通らないということは、いまは練習が足りないか、正しいシュートフォームで打てていないかのどちらかだ。そして多くの人がやみくもな努力のために、正しいシュートを打つことから遠ざかってしまっている。

ここではかなり長い文章で、シュートがうまくなる方法についてのマニュアルを記そう。この記事の目標は、あなたが自分のシュートの打ち方や感覚を理解し、何がシュートを成功させ、シュートの失敗は何によって起こるかについての手がかりを把握することだ。そうすることであなたは自分のシュートを細かく感じ取り、分析し、誤差を修正したり、よりよい確率を求めて自分を強化できるようになっていく。自力で、納得感のある良いシュートフォームに辿りつくこと、そのお手伝いが出来たら嬉しい。

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シュートのコツとシュートフォーム


注意点について

シュートのことを本気で書こうと思ったら、とても長い文章がいる。シュートはなかなか奥が深い。NBAのプロ選手も自分のシュートをもっと良くしたいと思うだろうし、ほとんどのバスケット選手もそうだろう。シュートが入る選手は試合に出してもらいやすいし、活躍もしやすい。

自分のシュートの全てをいきなり完璧に近づけようとしなくていい。神経質にならなくていい。ここにあるポイントを少しずつ試してみて、自分に起きた変化を捉えていくこと。自分の感覚が拓かれていく感じを大切にしていくことで、いまある悩みや課題にも変化が起きてくるだろう。

いくつかのことを伝えていく。

まず1つは、完璧な100点のシュートフォームはないということだ。人間の身体は一人ひとり差がある。人差し指が人より少し長い人がいれば、腕が短い人やがに股の人もいる。それぞれに最適な打ち方があり、全員に同じフォームを当てはめる必要はない。NBAのシューターもフォームはみな違う。

ただ、シュートや人間の体の仕組みを考えたとき、効率的な打ち方のポイントはある。そのポイントを踏まえたうえで、人にはそれぞれの理想的なフォームがあるといえる。ソフトボールのような投げ方でリングに放っても、5年間も練習すればそこそこ入るようになるかもしれない。しかしこの記事を参考にした打ち方で5年間の練習をした方が、もっと入るようになる。効率的とはそういうことだ。

自分のシュートフォームがNBAのシューターや自分のチームのスターと違っているからといって、別に気にする必要はない。フォームを比較してあれこれ細かく考えるよりも、あなたが自分自身にとっての大切なポイントを探して、自分なりのシュート感覚を正確にとらえられるようになるほうがよほど大切だ。正しいシュートフォームは人それぞれにある。入るからいいか、と自分に納得感を持っていると、気持ちよくシュートを決められる。

大切な試合の直前に、このマニュアルを使って打ち方を矯正しようとすることはオススメしない。築いてきたものを変化させるのは誰にとっても難しいし、中途半端な取り組み方をしてしまって、感覚が混乱してしまう人もいる。よほど劇的にシュート率を上げなければならない事情がなければ、十分な期間を持って取り組むといい。

原則は力まず気持ちよく

バスケットのシュートは全身の力をフルに使って投げるものではない。くずかごにゴミを投げて入れるとき、思いきり振りかぶって全力で投げれば正確性が失われてしまう。そういうときは手首と肘をうまく使って、柔らかく投げるといいだろう。

力まないことがシュートの基本だと覚えておこう。自主練習などでシュートを打ち続けていると、力をほとんどいれなくてもシュートが魔法のように入り続ける、なんとも言えない感覚のときが訪れたことがあるかと思う。正しく打てれば、シュートに力みや全力は必要ない。

力を抜いてもシュートが決まるのは、重要な筋肉が連動して動いているからだと考えられる。
試しにつま先を上げてかかとだけが地面についている状態で全力でジャンプして欲しい。また、ひざを一直線に伸ばしたまま、つま先だけでジャンプしてみて欲しい。どちらもロクに跳べないはずだ。

よいシューターは臀部や太もも裏、ふくらはぎの筋肉や、股や膝や足首の関節がうまく連動しているように見える。特定の筋肉や関節を個別に頼っても上手くいかない。個々の筋肉にとらわれないことが大切だ。体の部位がそれぞれスムーズに力を伝え合えば、歯を食いしばってシュートを打たなくていいし、筋力アップにこだわらなくていい。あなたの身体が力まず気持ちよくボールを飛ばせているとき、いまのあなたにとって最適な筋肉の使い方で、床から反力を得られているといえる。

気持ちよい打ち方を見つけ出して楽しむ過程で、あなたの身体はその打ち方を覚えてくれるだろう。シュートを打ち込んで神経を繋げることが大事だとよく言われる。試合終盤でブレないシュートを打つために、大きな筋力が必要だから筋トレをする人がいる。けれど、もっとも気持ちいいフォームで打ち続けていたら自然とそのフォームで使う筋肉が鍛えられるし、かつそれは力みのない最小限の消費で打てるフォームだから試合終盤でもシュートが落ちづらいという見方もある。

気持ちのいい、何本も打ち続けていられるフォームを探していくと、いまのあなたにとっての自然な身体使いに近づくだろう。特定の箇所の痛みや疲労は、フォームを見直すサインになりえる。「手打ち」の状態になって腕にばかり負担がかかり、肘に痛みを起こす人もいる。身体の中心を使うような、もっと気持ちのいい動作を探すのは、結果主義的になってシュートの成否に一喜一憂するよりもずっと楽しい経験になると思う。たとえば多くの人はコップや携帯電話を、いまの持ち方よりはるかに軽い力で持てることを知らない。いらない力みや緊張があることに気づいた瞬間は、心身が楽になる感じがする。

「力まず気持ちよく」はシュートについて考える土台になる。自分なりの「力まず気持ちよく」を探していく。これは脱力しきったり、だらけたり、へにゃへにゃすることじゃない。動けば動くほど、気持ちのいい疲れが訪れるような、そんな身体使いの感じだ。

「力まず気持ちよく」とアーチとメンタルについて

ボールはシューターによって下から上に打ち出され、上からリングに向かって落ちる。アーチを描くことになる。このアーチの軌道が低すぎると、リングへの入射角がなくなって弾かれやすくなる。つまり低いアーチで打つほど、繊細なコントロールが必要になる。これはけっこう大変だ。逆に高いアーチは入射角が増えてリングを通過しやすくなる。ただ打ってみるとわかるけれど、「アーチをすごく高くしよう」としても、「50度のアーチにしよう」としても、コントロールは難しくなっていく。どうすればいいか。

アーチも「力まず気持ちよく」を前提にする。そのときどきに一番適した、なるべく高いアーチを描く。アーチに影響するのはキャッチからリリースまでの身体の安定感で、これがそのまま距離感の調節になる。バランスを崩した打ち方だと、アーチが低くなるか、無理にアーチを出そうとして力んでしまうことになる。力まず気持ちよく、そのときどきのバランス感覚に沿ってなるべく高めから入ってくれる(落ちてくれる、通ってくれる)シュートが、練習で目指す方向になる。

心身は一つの如しだから、「力まず気持ちよく」打つためのメンタルにも触れておこう。メンタルについて「こう考えればいい」みたいな教えをよく目にするかもしれない。「シュートは水物だから多少の不調は気にするな」とか「努力はシュートを裏切らない、信じて打ち続けろ!」とか。こういった教えが真実だと思い込むと、決めれたのは運なのではないかとか、努力不足だから入らないとか、余計な不安や不調に繋がってしまうこともある。「こういうメンタルを持て」みたいなものは、無視してもかまわない。

大切なのは、自分がシュートを外したときに自分の身体に何が起こっていたのかを把握することだ。バランスを崩していたのかもしれないし、「打て!」という声が耳に入って緊張していたのかもしれないし、何かに怒って興奮していたのかもしれないし、急にブロックが来てびっくりしていたのかもしれないし、セレクションが良すぎて力んだのかもしれない。そのとき、身体は気持ちよく動けていなかったはずだ。自分はメンタルが弱いと思い込んでいる人は、そのとき身体に何が起こっていたかを知らない。落ち着いて呼吸をして身体への注意力を取り戻すことがポイントだ。

余計なことを考えたり、無理な言い聞かせを自分にする必要はない。「リズムだ」とか「悪くないぞ」といった自分へのセルフトークも、身体が気持ちよくなるのだったらすればいいし、気持ちよくならないならその時の自分には適っていないのでしなくていい。ただ身体の感覚を感じ続けて、気持ちいいように気持ちいいようにシュートを打つことに注意を向けていくこと。身体の感覚に深く注意を向けていくほど、ディフェンスも余計な考えも消えていく。

緊張と安定とシュートのコツ

これから「身体の使い方のポイント」みたいなものを書いていく。自分なりに「正しいシュートフォーム」を検討する中で見聞きしてきたものがあり、それについての考えを置いていく。よく聞くだろう、ひざとかフォロースルーとかの話だ。しょせん個人の考えたことに過ぎない。いまのあなたにしっくりくる理屈かはわからないし、もっとよいフレームを持つ人はたくさんいるだろう。これらのポイントを意識して練習したときに、なにかしっくりこないのならやめればいい。なんかいいな、これでやってみようという感じがあればしてみればいいと思う。

すでに書いたように、シュートには力まず気持ちいい感じとなるべく高いアーチがあるといい。片足立ちになると、安定しているときは落ち着いて呼吸できるが、不安定になると身体の色々な筋肉が緊張してしまうことがわかる。力みや緊張は不安定に通じるし、不安定とは力みや緊張に通じる。「力まず気持ちいい」ということに沿って各部についてみていく。

足について。安定するスタンスを探す。おそらく肩幅くらいになる。狭くても広くてもダメということはないけれど、ストップやキャッチにもスムーズに対応するとなると、やはり肩幅くらいに落ち着くと思う。何cmということはない。自分で探していく。
シューティングハンド側の足を少し前に出した方が、肩関節の構造的に腕の伸展がしやすいそうだ。確かにそんな感じがするし、シューティングラインも意識しやすい気がする。どのくらい足を出すかを探していくといい。ターンだとかつま先について、確かなことは言えない。気持ちいいようにするといい。

膝について。たくさん曲げようとしたり、頑張って使うような意識はいらない。その場で何も考えずリズミカルに跳んでみる。ただ気持ちよさを味わうように跳ぶと、気持ちよくなってくる。このとき膝を「使って」はいない。全身を「使って」いるという意識もない。ただ跳んでいるはずだ。膝は放っておく。適度なアーチになるような、一番気持ちいいリズムで使うことになる。

ディップやリフトアップといった単語がある。キャッチしてからボールを下げてから打ったり、下げずに打ったりといった動作をどうすればいいか。これらは膝と同じ身体の自然なシュート距離調節機能だと思う。「あまり下げずにクイックに打つべき」みたいなのはレベルアップの練習方向としては正しいと思うけれど、急ぐと安定感が消えて力みが出やすいので、そのときどきの自分のできる範囲でいい。やはりキャッチから気持ちよく持ち上げて打つ。なるべく高いアーチのことをふまえて、「上に」「タテに」という感じでリズムよく打っていく。

このときシューティングラインを探せる。ワンハンドの右利きなら、右半身のどこかに「ボールを持ちあげやすい」ラインがあるだろう。実際にシュートを打ちながら探す。仮想上のラインなので、位置や長さを厳密に考えなくていい。このラインに乗るように打つと気持ちよく感じるなら、そのときどきのシュート感覚の調整のために利用する。腕が伸びていくのにつれて、肘をリングの方に目線の高さくらいまで挙げることになる。腕や肩の感じはどうか。アーチと気持ちよさを基準に、いい按配のフォロースルーをとるようにする。

フォロースルーまで指先や手首などの末端が力まないようにすると、身体の中心の大きな筋肉が動くことになる。気持ちよく長く打ち続けられる。このとき力を入れていない手指の開き具合を変えると、シューティングフィンガーが変わる。一番しっくりくる、「気持ちよく真っ直ぐ飛ばせる」感のある開き方とシューティングフィンガーが、そのときのあなたに適したものになる。ガイドハンドは添えるだけ。添える場所はあなたの手首の硬さや、気持ちよい身体使いによって変化する。意識せずとも自然なところに収まる気がする。ワンハンドシュートといいつつ、シュートは両手で打っている。

キャッチについて。ボールをしっかり手に収めている感覚のないままシュートモーションに入ると、注意が乱れたり変な力みが生まれやすい。気持ちよく打つための調節が難しくなる。「気持ちよく真っ直ぐ飛ばせる」感のある開き方でボールを扱えるようにキャッチしていく。手のひらをべったりつけてもいいし、つけなくてもいい。手首の角度も気にしなくていい。いまの自分が一番気持ちいいように持つ。力みや不安感のない、安心感や一体感のある持ち方を、身体と相談するといい。

「パッサーからパスが来そうだ」と感じられるとき、気づかないだけで手を含めた身体全体は自然とキャッチの準備を始めている。急にパスが来ると気持ちよく打つための調節が難しくなり、シュートが入りづらい。ハンズレディーの工夫や慣れたチームメイトとのプレイ、「こんなパスが来そうだな」という予測能力を磨くことは、気持ちよく打つための身体の調節を助けるだろう。ディフェンスが厳しい試合になると、この調節が難しくなる。ビッグゲームや格上相手はロースコアになりやすい。

ここまで気持ちの良いシュートフォームと言い続けてきた。NBA選手が一日にものすごい本数を打つと知ると、やっぱりハードワークだという結論になりやすい。間違いではないと思う。けれどNBA選手とはいえ、気持ちよく感じられないシュートフォームで長い期間、大量に打ち続けるのはツラいだろうし、気持ちよくないハードワークは心身のコンディションに影響するだろう。本数ありきではなく、心身の感覚を重視した練習がよいと思っている。

シュートの参考になるものとして



エルトラックの鈴木代表の本。日本全国の指導者や選手が疑問に思うだろうポイントについて、詳細で整った解説をしてくれている。海外の和訳本がカチカチとした断定表現が多いのに対し、さまざまなカテゴリーの指導から得た実感が表れていて、読みやすく親しみやすい。インナーゲームにも触れているので、知らない人は両方読むといい。理論の説明が多いので、指導者をはじめ多少勉強をした人向けの本にはなると思うけれど、読んだ人には何かしらいい発見があるだろう。ここでは触れられなかった女子のツーハンドジャンパーの解説もある。シュートを理解していきたい人にオススメ。



アダム・フィリッピーのシュート大全と、NBAバスケットボールコーチングプレイブック(第一章がシュート)。理論は上の鈴木代表の本で足りると思うけれど、海外の指導者がシュートというスキルをどんな言葉を使って説明しているか一度知っておいてもいい。「こうするべき」「する必要がある」という断定が多く、「私はいまのところこう考えている」「あなたに適うか試そう」という遊びが文章にないのが玉に瑕。理論の解説だから仕方がないけれど、混乱しかねないので鵜呑みにはしないこと。「こんな説明の仕方もあるんだ」という風に、自分の視野をちょっと広げる目的で読めればいいかと思う。



エルトラックの関谷コーチのバスケットボールシュートテクニック基礎編。上の3つが理論を説明する感じなのに比べて、こちらは図説が前面に出ていて直感的にわかりやすい。AはBだからCというように論理で考えていくのではなく、具体的な20のチェックポイントを一緒に振りかえって、自分の感覚を養い、広げるように読めるのがいい。文章が多いと余計な混乱を招くこともあるので、興味を持ってさっと読めるこの本は選手にいいだろう。オススメ。

バスケ シュート コツ
シュートマジック なぜシュートが落ちなくなるのか


上記の関谷コーチのDVD教材。書籍による画像と説明文だけでは、感覚を広げていくのに限界がある。「高く打つ」という言葉一つとっても、感じ取り方は違う。時間的、空間的イメージの中でヒントをつかみたい人には、DVD教材がいいだろう。大切なのは理屈を頭で「わかる」ようになることではなく、「感じ」を自分のものにすることだ。

参考記事:飛距離を伸ばし、成功率も向上するシュート練習の方法について
参考記事:シュートのための筋トレ方法について、いま考えていること
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