ふくらはぎや太ももの肉離れの治療とテーピングの方法、症状を解説

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走る運動をする多くのアスリートにとって、肉離れは襲われやすいケガの一つだ。ふくらはぎや太ももの表裏に発生しやすいこの怪我は、しばらくの休養を余儀なくされるだけでなく、再発しやすいクセがついてしまったり、肉離れを起こすことへの精神的な不安から、プレイが消極的になったりする。

ここでは肉離れの原因と主な症状、さらに応急処置や予防の方法をまとめる。下肢に痛みを感じている人は、自分の症状と照らし合わせて治療の参考にしてほしい。仮にあなたが肉離れをしたことがない人であっても、知識として知っておけば、いざという時に適切に自分を救ったり、仲間を助けることができるだろう。

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肉離れの症状と治療、テーピング方法を解説


肉離れとは、原因と症状

肉離れとは筋繊維の断裂症状のことをいう。人間の身体が動くときは、筋肉がゴムのように収縮と伸長を繰り返し行うことになる。そこに過度な負担がかかってしまうと、ゴムが千切れかけたり、完全に千切れたりしてしまう。これが肉離れのときに私たちの筋繊維に起こることで、肉離れの際に皮下出血(内出血)が起こるのはこのためだ。

このイメージを持てば肉離れの原因はわかりやすい。ゴムの強さを上回る負荷をかけてしまうと怪我をするのだから、負荷自体が強すぎること、ゴムが弱っていたり、くたびれていることによって肉離れが起こるとわかる。練習による疲労がたまっているときや、新たに自分の体を追い込もうと張り切りすぎた時、肉体的に衰えた選手が若いころと同じようにプレイしようとしたときなどは、この症状が出てしまう。

肉離れが起こったときは、何かが切れるような感触があったり、痛みを感じる部分が青くなっていたりする。完全に断裂が起こったときは、当該部位の陥没を触って確認することができ、この場合は歩行することが困難なほどの痛みがある。歩くことが可能なら、症状は比較的軽度だといえ、完全な断裂時に比べて治療に時間がかからないと期待できる。

肉離れの応急処置について

肉離れが起こった場合の原則として、無理をすれば歩けるような状態でも、まずは安静にすること。怪我をした直後には外傷の初期治療の常識としてRICE処置を施すことが好ましい。

RICEとはRest(安静)、Ice(冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(高挙)の4つの要素の頭文字をとったもので、これらのことに注意して処置をすることで、ケガによるダメージを最小限に抑えることができる。

参考記事:足首の捻挫の治療方法、応急処置(RICE)と予防のテーピングも
肉離れが起きた直後は内出血があることからも分かるとおり、血液が当該部位に集中する。これは身体がその部分を治そうと頑張っているということだ。しかしこの過剰な血液の集中が、かえって肉離れを治すのを遅らせてしまう要因になる。そこでケガした直後には、なるべく血液の集中を抑えるためにRICE処置が必要になるというわけだ。

もっとも大切なのは冷却措置になる。強制的に血管を収縮させることで、血液の流入を防ぎ、予後のダメージを最小限に止める。氷嚢があれば好ましいが、ない場合でも水道水を流し続けるなどして可能な限り冷やすようにしよう。感覚がなくなったら冷やすのをやめ、しばらくしてまだ熱が引かないならまた冷やそう。

挙上、圧迫の措置も大切になる。ふくらはぎや太ももなど、下肢は挙上はなかなか難しいだろうが、寝転がった状態で椅子や座布団に足をかけることで実現できる。圧迫に関しても当該部位をテープやタオル、ガーゼなどで軽く圧迫することで、血液の集中を防ぐこと。圧迫しすぎはよくないことに注意しよう。RICE処置については下の記事を充分に参考にして欲しい。

参考記事:足首の捻挫の治療方法、応急処置(RICE)と予防のテーピングも

肉離れの痛みの治療方法について

肉離れを治療するとき、大切なのはまず患部を動かさないようにすることだ。どんなに軽い肉離れでも、なるべく重さをかけないように松葉杖などを使用するのが望ましい。軽い肉離れの場合、無理をして部活の練習やトレーニングを行おうとする人がいるが、そういった試みは百害あって一利なしだ。新たなケガのリスク、他の筋肉への負担増、質の悪い練習と疲労による回復力の低下。休息に勝る治療法はない。

血流にフォーカスすることは、急性期の応急処置だけではなく慢性期の治療においても有効だ。軽症にしろ重症にしろ、熱が引いてきて腫れが残っている状態では、冷温浴による血流促進が非常に効果がある。水風呂に入って血管を収縮させた後に湯船に入ることで、閉じていた血管が開き血液を怪我した部分から押し出すことができる。これは単純だが大きな効果が見込める方法だ。

生半可なマッサージはオススメできない。かえって患部周辺に新たな痛みを引き起こしてしまう可能性があるからだ。温めるためにさする程度はいいだろうが、血流の促進のために強めに圧迫するようなマッサージは避けるようにしよう。

また、どれほどの努力をしても自分の自然治癒力以上に頼れる治療方法はないから、自身の体力を高い状態に保つ努力を怠らないようにしよう。怪我をする前は練習などで疲労がたまっていた状態だったろうから、これを機に身体の調子を戻して回復力を高めよう。特に食事による栄養摂取と睡眠は、肉離れが治る早さに大きく影響する。

参考記事:疲れをとるのは簡単、とても効果的で超シンプルな5つの疲労回復方法

ふくらはぎのテーピングと予防

ふくらはぎに肉離れが発症した場合、再発しやすい部位であることを念頭において適切なケアを心がけたい。重症な場合はギプスや松葉杖などで筋伸縮自体を抑制するほか、比較的軽い場合でも治りかけ、治りたてにはテーピングをする。甘く見ていると再発してクセがついてしまい、ケガのリスクと恐怖と付き合う競技人生になってしまうこともある。具体的なテーピングの方法に関しては、下の動画のやり方がある。



テーピングやサポーターはケガの確率を下げ、不安を取り除いてくれる。ただし、筋肉への負荷を軽減してしまうのは、筋肉増強の面から見てよくない。本格的なトレーニングができる時期になったら外す。

ふくらはぎのリハビリとしてはカーフレイズある。いきなり大きな負荷をかけずに、少しずつ筋肉を強くしていくことが、早期回復には肝心なことになる。アキレス腱のストレッチを行って、ふくらはぎの柔軟性を高めることも忘れないようにしよう。リンク先の動画も参考にして欲しい。

足幅を肩幅ほどに開いた立ち方から、背伸びをしてつま先立ちになる。頂点では重心が親指のつけ根の拇指球にのる。そのままゆっくりとスローモーションで降ろしていく。早く済まそうとしないで、質の高い負荷をかけよう。再び上がるときには、なるべく爆発的に一気に上げること。このやり方で速筋繊維の発達が期待できる。

参考記事:ふくらはぎの筋肉を抜群に鍛える、カーフレイズの筋トレ方法と効果


太もも前面とハムストリングスのテーピングと予防のリハビリ

太ももの肉離れが起こる原因として、太ももの前面の筋肉と裏側(ハムストリングス)の筋肉のバランスの悪さがあげられる。ストレッチと合わせて筋トレを行うことが予防やリハビリに重要だ。バスケットボールは止まることと走ることの連続なので、肉離れが起きにくい筋肉を作ることはそのまま競技能力の向上にもなる。

ストレッチと合わせて、下記で紹介するスクワットとランジの筋トレをバランスよく行おう。柔軟性とバランスのとれた強い筋肉をつけることが、肉離れに対処する一つの方法だ。

参考記事:競技能力を高めるための、スクワットの正しいやり方と効果のまとめ
参考記事:バスケ筋トレの定番、家でも実践できる7つのトレーニングメニュー

また、太ももは裏側のハムストリングスの方が肉離れを起こしやすい。多くの人は前面の方の筋力が強いからだ。この場合はハムストリングスを特に強化する意味で、下記の記事が参考になるだろう。

参考記事:太もも裏を効果的に鍛える、ハムストリングスの筋トレとストレッチ

太もものテーピングに関しては、下記のページの巻き方を参考に。太ももは競技能力を左右する重要な場所なので、休養も含めて適切なケアをしよう。もちろん、テーピングを巻いたからといって急に激しい運動をしてはいけない。完治できたと判断するまでは充分な期間をおこう。

参考ページ:太もものテーピングの巻き方
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