足の裏のツラい痛みを簡単に治す! 足底筋膜炎の原因と治し方を解説

足裏の痛み、足底筋膜炎の原因と治療法

今回は足の裏が痛いときの症状としてもっとも可能性が高い、足底筋膜炎の治療法をお伝えする。

バスケットボールのように足裏に大きな負荷がかかるような競技をしていると、足の裏に痛みを抱えることがよくある。急激なストップや切り返しの動作や着地によって、足首、足の指や足底を使うことが多いため、足底筋膜炎を慢性的に抱えている人は思いのほか多い。

ここでは足の裏の痛みを治すために、原因や具体的な症状、治療法やストレッチについてのヒントをお伝えしていく。あなたのチームにもこの症状に悩まされている人がいるかもしれない。原因を理解して対処すれば痛みにアプローチできるので、ぜひともよいケアをしてプレイの質を高めていってほしい。

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足裏の痛い症状を治療する方法


足底筋膜炎の症状について

足底筋膜炎(そくていきんまくえん)とは足底腱膜炎とも呼ばれる、足の裏の炎症のことだ。足の指の付け根からかかとまでは、足底筋膜という組織がカバーしており、衝撃から足を守るクッションの役割を果たす。そしてその筋組織がダメージを受けてしまうことで炎症が発生する。実際に触ったり押したりすることで、炎症の起こっている部位を確認できる。かかとの前方や土踏まずが痛む場合が多い。

<下の画像で足の裏を走るのが足底筋膜>
plantar-fasciitis

炎症が起きているときは、寝起きの一歩目の踏み出しに痛みが走ったり、歩行・走行時の接地前後に痛みを覚える。人間が移動する際には足底筋膜に負荷がかかることが避けられないため、重症時には運動はおろか日常生活にも支障をきたしてしまう。このような状態になると、いくら気持ちを強く持とうとも競技を継続することは困難で、実際に多くのプロアスリートがこの症状によってドクターストップを余儀なくされる。

寝るときにしびれやピリピリした痒み、だるさを感じる人は足底筋膜炎の兆候を疑ってみていいだろう。

足の裏の痛み、足底筋膜炎の原因とは?

いったい何がこの痛みの原因なのだろうか。多くの炎症がそうであるように、「1.筋肉が運動負荷に耐えきれていない」ことが原因の一つだ。運動不足の人は足裏の筋肉を使うことが少なくなっており、多少の負荷をかけられただけで筋肉が悲鳴を上げてしまい、炎症に繋がってしまう。

「2.疲労の蓄積」も見逃せない要素だ。運動選手であれば日頃から足の裏には適度な負荷があり、十分な筋力が備わっていると考えられる。しかし彼らでも足裏をしっかりとケアしていなければ、積もり積もった疲労によって足底筋膜炎を発症してしまう。野球のピッチャーが肩を大切にするように、スポーツ選手も足裏を大切にするといい。

以上の2点に共通するのは、筋肉は疲れてしまうとガチガチに硬くなるという点だ。肩こりの原因は、肩の酷使というより肩が硬くなってしまっていることにある。同じように、運動不足の人が強い負荷で筋肉を疲れさせたり、運動選手が常態的に足裏のケアを怠った結果、足底筋膜が硬くなって足底筋膜炎を発症するというメカニズムだと考えられる。

こうなってくると自然と筋肉に硬さを呼び起こす要素である「3.ストレッチ不足」「4.冷え」も、原因として考えるといいことがわかる。運動を適切な量で行っている人でも、長時間立ちっぱなしで足の筋肉を動かさなかったり、足を冷やしてしまうと発症しやすいのだ。また「5.扁平足」のように、足裏のアーチがあまりない場合も、衝撃を吸収できずに筋肉が疲れてしまい、足底筋膜炎になりやすいといえるだろう。

参考記事:扁平足の有効な治し方とインソールの解説、足裏の痛みの原因と矯正法

他にも「6.加齢による筋肉の硬化」や「7.体重増加による負荷増大」、「8.靴が合わない」ことなどが原因として挙げられる。いずれにしても負荷がかかりすぎるような要素についてしっかりと対処し、足裏に柔らかさをもたらしてあげることが重要になる。

足裏の足底筋膜炎の対処と治療法

このように「硬さ」によって足の裏が痛いと気づいたのなら、足裏の硬さを取り除くことを第一に考えるといい。ただ注意して欲しいのは、足底筋膜炎を慢性的に発症しているのなら、直接的に足つぼを押したり、マッサージで揉んだり、ストレッチで伸ばしたり、針灸をしたりといったことは逆効果になる。

怪我をしたときにはまず「患部を安静に保つ」ことは常識だ。炎症を起こした箇所をむやみに刺激することで、ますます重症化させてしまうケースがある。そのため安静を保ったまま筋肉にアプローチする方法として、まずは「温める」ことを対処法の最優先とする。

なぜ冷やすのではなく温めるのか。「あの時の着地で急激に痛みが出始めた」というような「原因となる衝撃が明確な痛み」の場合は急性(突然)の痛みの可能性が高いため、患部の熱感(ほてり)を確認したうえで、湿布やアイシングなどで冷やした方がいい場合もある。
しかし足底筋膜炎は、ほとんどが積もり積もった疲労による慢性の痛みに属している。急性期の応急処置である冷却ではなく、慢性期の対処法として温めることを選択した方がいいのだ。

まずは更なる負荷をかけて筋肉の疲弊させ、硬くしてしまわないために、運動の強度を下げ、なるべくなら完全に休養すること。その上で血流をよくして温めるために、お風呂にしっかりと入浴したり足湯に浸かる。その後は温湿布を貼るなどしてケアに努めよう。部屋にいるときは足だけではなく、暖かい格好をして全身の血流をよくしておくこと。

足をなるべく下にしすぎないこと。立ちっぱなしで足がむくむことからわかるように、時おり足を挙げなければ血流が滞ってしまう。血液が一ヶ所に集まってしまうと、その場所は冷え込んでしまうので、足を椅子の上にあげたり、たまに横たわったりすること。

痛みが残っている段階では、足裏を直接ストレッチすることは避けた方がいい。だが身体全体の血流を良くするという観点から言えば、足の裏以外の箇所をストレッチするのは非常に重要だ。足首やふくらはぎなど、足の裏に近い個所に加え、血を送るポンプのような役割をする太ももや股関節周りのストレッチを行うことで、より一層の回復が期待できるだろう。

参考記事:太もも裏を効果的に鍛える、ハムストリングスの筋トレとストレッチ
参考記事:腰痛の原因はこの筋肉! すぐ簡単にできるストレッチとほぐすコツ

シンプルな治療法なようだが、まずは「絶対安静にして温める」ことを徹底しよう。普段の生活に支障がないなら、松葉杖やサポーターの使用も検討すること。しばらくすれば痛みが緩和されてきたことに気が付けるはずだ。ただし、少し良くなってきたからと言って決して甘く見ず、以下に挙げる予防と対策の方法を実践していこう。

足底筋膜炎の予防法と対策

痛みがなくなってきても、また同じような生活や運動強度に戻ってしまってはすぐに再発・悪化してしまう。まずは原因から考えて、足底筋膜炎を誘発する要素を一つ一つ対策していこう。

まず自分の普段の姿勢や歩き方、走り方のフォームについて省みてみよう。ひょこひょこと猫背で歩く人や、ひざが伸びずに頭が落ちていくような体勢になることが多い人は、体の軸がぶれていて足の裏に大きな負担がかかってしまっている可能性がある。スポーツ選手は同じ理屈で、よく行う動作を見直すことで足裏にかかるストレスを減らすことができるだろう。

参考記事:正しい歩き方と美しく立っている姿勢について、いま思っていること

そういった負担のかかる動きの見直しをしてから、徐々に練習を再開していこう。これまで安静にしていたのだから、少しずつ強度を増やすような慎重さが求められる。初めはプールの水泳や自転車、ジムでのエアロバイクなど足裏に負担のかかりづらい運動で身体を慣らし、血流を促進する。それから段階ごとにウォーキング、ジョギング、ランニング、ダッシュ、ジャンプなど、単純な動きで様子を確かめていく。

いきなり複雑な運動に戻ろうとしてはいけないし、長時間のランニングなども禁物だ。マラソン選手などは靴のインソールや靴下を工夫して、痛みどめを併用しつつ走りながら足底筋膜炎を治そうとする傾向がある。しかしこれは改善方法としてはまったくオススメできない。立てないくらいの激痛や腫れにつながる恐れもある。あくまでも安静状態から少しずつの回復を図る。

具体的に「足裏の筋肉を鍛える試み」は必要ない。青竹踏みやタオルギャザーをしたり、筋肉トレーニングで強靭な足裏を作り上げなくてもいい。子供でもお年寄りでも、無理な姿勢をとらずに筋肉を柔らかく保っている人は筋膜炎を発症しないからだ。

ただし足首周りのストレッチは実施した方がいい。血行が良くなることに加えて、足首が硬いと捻挫したときのように、足裏全体でべったりと歩くことになってしまうからだ。正座をすることも足首の柔らかさに貢献し、足底筋膜炎を防止してくれる。ふくらはぎの筋肉を鍛えることで筋肉がポンプのように血流を促進し、これが痛みの予防になるとも考えられる。

参考記事:ふくらはぎの筋肉を抜群に鍛える、カーフレイズの筋トレ方法と効果

もしもあなたの靴があっていないのなら、自分のサイズにあった靴を選ぶことが重要になる。女性の場合、足裏全体で上手く負荷を分散できないようなハイヒールを履くのを控えること。つま先立ちになってしまうと、足裏には大きな負荷がかかるからだ。

もしも肥満傾向にあるなら減量を試みよう。ダイエットをすることで足にかかる衝撃を減らすことができる。産後の妊婦が体重減で快方に向かうように、あなたが中高年で太り気味だと思うなら、少しずつでも減量の努力をしよう。

こうした努力を続けても一向に完治の兆しが見えず、ずっと痛い状態が続いているのなら、自分で治すことは諦めること。速やかに専門の医者に診断をしてもらい、超音波によるチェックや低周波治療、電気治療などを受けたり、具体的なリハビリ計画についてのアドバイスを仰ごう。そのまま放置すると手術が必要なケースも出てきてしまう。

足底筋膜炎は若い部活生でも、中高年のサラリーマンや主婦でも、誰でも発症する可能性がある。もしもあなたが足裏の痛みに縁がなくても、「身体を温めて」「よい姿勢を保ち」「足首周りを柔らかく保つ」ことには少しだけ意識を向けてほしい。少しの習慣がいつかの致命的な危機を防ぎ、あなたが大切な人を助けるための大きな力になってくれるだろうから。
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